近畿大学生物理工学部/先端技術総合研究所において「近畿大学マンモス復活プロジェクト」が開始されてから、これまでに約25年が経ちました。その間に我々は、数度にわたってシベリアを訪れ、マンモスやケサイなど、永久凍土中に保存された古代の動物に由来するサンプルを入手し、研究を行ってきました。今回の講演では、これまでの約25年間の研究を振り返るとともに、これからの「近畿大学マンモスプロジェクト」が目指すものについてお話しします。 |
細胞内では様々なタンパク質が相互に関わりあって細胞内の秩序を保っています。その一部のタンパク質の機能がおかしくなり、細胞内の秩序が乱れると、いわゆる“病気”になります。薬とは、経口や注射のかたちで体内に取り込まれた後、細胞内のタンパク質に結合し、そのはたらきを変化させて細胞の秩序を元に戻すものです。我々は病気に関わるあるタンパク質に結合する薬剤分子の開発を目指しています。ここで従来の薬の開発法では目的のタンパク質以外にも結合し副作用を及ぼす可能性があるため、その問題を回避できるような薬剤分子の発見を目指しています。本講演ではその狙いと、現在の進行状況についてお話したいと思います。 |
たんぱく質はアミノ酸という小さな分子がいくつもつながってできた「ひも状の高分子」です。 体の中では、たんぱく質のひもはアミノ酸の繋がり方によって定まった天然構造と呼ばれる形をとっています。 そのひもの形は固いものではなく柔軟で揺れ動いています。最近、その動きはタンパク質の働きに大変重要であることが分かって来ました。私たちは、タンパク質の形や動きをコンピュータシミュレーションと実験の両面から研究しています。今回の展示では、先端の情報科学を使った研究内容の説明を通して、皆さんにたんぱく質分子の形や動きについて最先端の知識を学んで頂きたいと思います。 |
私たちの研究室では、生殖工学技術を中心とした配偶子の保存や人工繁殖技術を駆使して、複数の動物園館と共同研究を開始しました。このような研究成果の構築には学生や飼育スタッフの協働作業が不可欠になっています。また、研究のみならず「いのちの博物館」という環境教育のための支援も重要になっています。本日は、私たちがはじめている動物園とともに学ぶ教育研究の取り組みをお話しいたします。 |
近年、世界で様々な感染症が流行しているのと同様に、家畜の世界でも牛伝染性リンパ腫や豚熱、高病原性鳥インフルエンザといった様々な感染症が流行しています。これらの病原ウイルスは、吸血昆虫や小動物によっていつの間にか畜舎内に持ち込まれ、その対策は困難です。そこで私たちは建物の通気性は維持しつつ、害虫の侵入は防ぐ新しい金網ネットの開発を進めています。このネットは高電圧を印加すると網目を通り抜けようとする昆虫への放電が生じ感電死させることができます。これまでの予備試験でアシナガバチなどの大型昆虫に対して防除効果を確認しており、伝染病媒介生物の侵入を阻止する新たな技術として期待されています。 |
生物のからだは細胞でできています。われわれ多細胞生物のからだの中には、からだの大部分を構成する体細胞と、卵や精子になって次世代をつくり出す生殖細胞があります。受精卵は、ひとつの細胞から個体になることができる能力(全能性)をもち、体細胞にも生殖細胞にもなることができるので、体細胞にも生殖細胞にも属さない細胞といえます。また、万能細胞として知られる胚性幹細胞(ES細胞)や人工多能性幹細胞(iPS細胞)は、もともとからだの中には存在せず、体外で人工的につくられる細胞なので、これらも体細胞にも生殖細胞にも属さない細胞といえます。このようなさまざまな細胞を顕微鏡で観察して、楽しんでいただきたいです。 |
《公開講座・オープンラボ》 [交通機関] [駐 車 場] |
氏名・住所・電話番号をE-mail・HP・FAXにてお申込ください。お申込いただいた方には申込番号をお知らせいたしますので、メールアドレスまたはFAX番号をお知らせください。ただし、定員を超える場合は、申込を締め切らせていただきますので、ご了承ください。 |
|
【E-mail】 | bost-iat@waka.kindai.ac.jp宛に件名を「オープン・ラボ2022」として、「お申込者氏名」「参加者全員の氏名」「ご連絡先電話番号」「ご住所」を明記の上、送信してください。 |
【FAX】 | こちらからチラシPDFファイルをダウンロードいただき、プリントアウトして「オープン・ラボ2022 参加申込書」に必要事項をご記入の上、近畿大学先端技術総合研究所までご送付ください。 |
【WEB】 | 「事前申し込みフォームページ」から必要事項をご入力の上、お申し込みください。 |